ベルトの張り調整
バリエーター車のベルトの張り調整をなるべく正確にしていきます。
まず正確なベルトの適正位置を算出してみました。
使用しているベルトはバンドーRPF3370(370インチ)ですので内径周長は約910mmです。
マロッシバリエーターのプーリー径は77mm、ベルトの最閉時のベルトの使用内径を32mm(軸+5mm)と過程します。
ベルトは回転の半分だけ掛かるものと仮定して円周を求めて(円周=直径×3.14)2で割ると50mmとなります。
私のリアプーリーは90mmで、ベルトの厚みを引くと73mmとなります。
バリエーター同様に円周を求めて2で割ると114mmです。
ベルト周長から上記2点の数値を引いて2で割ればプーリー間の上下ベルト長が算出できます。367mmです。
あとはプーリーとベルトを実寸で製図して、374×8.5mmの長方形が収まるようにプーリー位置を移動してあげればプーリー間の適正数値が求められます。
図面上では283mmとなりました。
これをエンジン適正距離として実車のエンジン位置を固定してあげればベルト長でバリエーターを最適に使い切れる位置となります。
この距離より広くなればバリエーターを使い切れず、狭くなればベルトが滑り始動ができなくなります。
ただし、あくまでベルトが適正に使用できる距離です。
実車のカスタム具合によるパワー過不足、整備不良、ベルトの劣化等でこの通りにはいかないこともあります。
あくまで目安として、自身の適正位置を探っていって下さい。
この距離でエンジンを固定すると、ベルトはダルダルですがこれがバリエーター車の適正です。
バリエーターは可動プーリーなのでベルトの張りに余裕が無いと可動しなくなり意味がありません。
モノスピード車は固定プーリーなので張りが必要です。