リアタイヤのスポーク張り直し
リアタイヤがフェンダーに接触して動かなくなってしまいました。
確認したらニップルが舐めて飛んでいました(涙)
締めても締めても締まりません。
左側が飛んでるのでクリアランスの少ない右側のタイヤがフェンダーに噛んでしまいます。
どうしようもないのでスポークを新品に張り直しました。
ciaoのリアスポークは160mmの3Φなのでホンダスーパーカブ用が使えます。
ただし、12V車用です。6Vカブのスポークはニップルとスポーク径が細いので注意してください。
まずはリアホイールを外します。
外した際にバリエーター車の場合はバリエーターをマスキングテープ等で固定することをお勧めします。
ベルトを外さなければ多分大丈夫ですが、ベルトがずれてバリエーターの可動プーリーがボディ側に移動するとウェイトローラーがバラけます。
そうなるとバリエーターを外さなければならず、イラつきますので事前に対策を打っておきましょう。
ホイールを逆さにする事が多くなるので、事前にギアオイルを抜きます。
オイルを抜かないと逆さにした際に空気穴からどんどんオイルが漏れます。
空気穴を強固にテープで塞ぐか抜いてください。
リアホイールは外すのが面倒なのでついでにオイル交換することをおすすめします。
タイヤとチューブを外します。
めっちゃ錆びとる......。
余計な作業が増えましたが、きっちりグラインダーにアクリルバフを付けて錆びをすべてそぎ落として
錆止めにビードワックスを塗っておきました。
組み違えるとイラっとするのでホイール側とハブ側に番号を振ります。
基本的に最初の1本を間違えなければ間違わないんですがサクサク進めたいので番号を振ります。
(スポークは3穴空けて4穴目に次のスポークを組みます。)
番号を振ったら古いスポークは要らないのでグラインダーで全部切り飛ばします。
*購入した新しいスポークに不具合がないか確認してください。
万が一のために数本は予備でとっておくことをおすすめします。
気を取り直して張り直していきます。
カブ用のスポーク(に限らず通常)はインとアウトの区別があります。
首の長さが長くて曲がりが90度に近いものがアウト側、首が短いものがイン側です。
片側18本、両側36本で組むので9本組を各種2束にしておくと良いでしょう。
組んでいきます。まず最初に左右のイン側をすべて嵌めていきます。
必ずインを全て組んでからアウトを組みます。
片面インアウトで組んだり、アウトを先に組んだりするとイン側が嵌らなくなります。
イン側を先に組んでから
アウト側を組みます。
この時点でニップルをきつく締める必要はありません。
ニップルを10回程度回して外れない程度で大丈夫です。
通常ここから振れ取り台という専用ジグでホイールの振れをとっていくのですがciaoのリアホイールはシャフトドライブではなくギアボックス駆動の為、振れ取り台に載せられません。
しかたないので車体に組み込んでボディとフェンダーで振れをとっていきます。
とり方は横の振れをざっくりとって、縦の振れをとって、もう一度横の振れをとりながらスポークにテンションをかけていくようにします。
スポークが飛んで適正がわからないので
道楽オヤジさんのサイトを参考に基準を決めました。
純正では左側ボディ距離35mm、右30mmだそうなので1mmベルト側に寄せます。
左側34mm右側31mmの位置に定規を固定します。ここを適正位置として設定してリムがギリギリ当たらない位置でニップルを締めていきます。
振れ取りする際は左右どちらかの定規だけで大丈夫です。
定規に寄せたい時は定規側のニップルを締めていきます。
テンションがかかりすぎている時は反対側のニップルを緩めます。
縦振れはフェンダーでとります。
ホイールを回してスパナに当たる位置の左右のニップルを締めます。
テンションがかかりすぎている場合は対角線上のニップルを緩めます。
自転車と違いバイクのリム振れは精密にはとりきれません。誤差1mmくらいなら許容範囲だと思います。
振れ取りが終わったらリムバンド、チューブ、タイヤを嵌めて完了です。
タイヤを嵌める時はタイヤレバーを使わず踏みましょう。
パンクさせずにすみます。
ビードにビードワックスを塗り、まず手で嵌められるだけ嵌めます。
手で嵌める限界点になったら写真のように同じ高さの台に乗せて、逆足のつま先でビードを固定して
利き足のかかとのインサイドでビードを抑えながらアウトサイド(タイヤ路面側)を踏んでいきます。
(私は左利きです)
裸足やクロックス等のソールが柔らかい靴では上手くいきません。
足首がしっかり固定されて靴内で足が滑らないサイズピッタリの安全靴やブーツ等、ソールのゴムがなるべく硬い靴で作業してください。
台に乗っていないところやリムを踏まないように注意してください。リムが変形します。
コツは利き足で踏み入れる際に路面側をリムより下へおし下げるように踏みビード側に力をかけてビードを入れるように踏む感じです。
組みあがり。スポークが綺麗だと全体も綺麗に見えて良い感じです。