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クラッチのメンテナンス

強化スプリングに交換してからスターターの不調に悩まされていました。
色々と試しましたのでクラッチメンテナンスの総括として一気に記事にします。
まずどこが不調なのかが謎だったのでクラッチを新調しました。



新型なのか社外品なのか不明ですが半月キーの溝の形状が異なります。
古い方のクラッチベルはストレートに内から外へ溝が彫られていて内側から外へ低くテーパーがかかっています。
こちらは内外の溝の高さは一緒で中心に向かって深くテーパーが取られています。
半月キーの角度が多少前後で傾いても最終的に正位置になるようです。
メインの溝の横の浅い溝が謎です。



ベル内側です。すでに加工済みですが、バリがひどすぎました。
研磨済みですが金属光沢部分は全て2〜3mmほどのランダムな凸バリでした。
日本製品ではありえないw
ルーターのダイヤモンドヤスリビットで全部削り落とした後に#250〜#400でペーパー掛けした後にピカールとバフで均しました。



スタータークラッチを組み込みます。



半月キーの頭が1mmほど飛んでいます。
こちらも新品交換。サイズは長さ13mm×厚さ3mm×高さ5mmです
アマゾン等で購入可能です。正式名称はウッドラフキーです。





スターターが開きません.........。やりなおし。



新旧のクラッチベルを見比べます。まずは固定金具。
奥が新品、手前が古い物。
反り返りでクラッチシューを固定するのですが反りが強すぎてアームが動きません。
ただし古い方ほど平面にしてしまうと今度は固定金具が動いてしまい固定に遊びができてしまいます。
バネが効いて、かつアームがスムーズに動くくらいまで反りを叩いて戻しました。
戻しすぎてもCクリップがしっかり効いていれば問題はないと思いますがほどほどに。



こちらの修正で組み替えてみましたが結果は同じ。
アームはスムーズに動きますがスターターが開きませんでした。
古い方のクラッチシューを見てみます。
使いまわそうと思っていたため、面研してしまっていますが、シューの削れ方は黒線のような状態でした。
シューがハウジングにきちんと面で接触していないようです。
考えられる原因はスプリングの張力が強すぎて開かないのでは?という考察です。
スプリング無しで手回しするときちんとハウジングにミートするので間違いなさそうです。



張力の弱いスプリングを購入しました。

トラスコ中山 型番:TESS77074

線径0.35 自由長14.4 外径3.2 コイル中心径2.85 巻数24.5
材質ステンレス(SUS304-WPB)
ばね定数(N/mm)0.223
許容荷重(N)2.89
質量(g)10
巻数24.5
初張力(N)0.677
荷重時長L1(mm)24.4


---以下、道楽オヤジさんのご好意でスプリングデータを算出していただきました。

〇スタータクラッチ引きばね共通条件〇
ノーマルばね自由長14mmから、たわみ3.2mmと仮定
各ばね自由長から、揚程高さ17.2mmまでをたわみ量とする

ノーマル引きばね

ピアノ線SWP-A(仮定) 横弾性係数G=7.85×10^4N/mm^2
線径0.63 自由長14 外径6.63 コイル中心径6 巻数7.5
たわみ3.2mm
ばね定数0.95N/mm
初張力1.3N
揚程荷重4.4N


交換品

型番:TESS77074
SUS304-WPB
線径0.35 自由長14.4 外径3.2 コイル中心径2.85 巻数24.5
たわみ2.8mm
ばね定数0.23N/mm
初張力0.5N
揚程荷重1.1N

このスプリングで早歩きで押したり座り漕ぎ程度の速度ではクラッチは始動せず、ダンシング(立ち漕ぎ)1回転でミートして5〜6回転くらいでデコンプを使用してクランキングが合います。
シューの面当たりも全面ではないですが中央〜先端辺りまで使えています。
当たりがで出したら全面がミートするかと思います。



これは今後試す予定のスプリングです

トラスコ品番TESS77121
SUS304-WPB
線径0.4 自由長14.5 外径4.4 コイル中心径4 巻数15.5
たわみ2.7mm
ばね定数0.22N/mm
初張力0.4N
揚程荷重1N

線径が細いのとフックホールとフックの差分がほぼないので取り付けは慎重さが必要です。 無理に取り付けるとすぐにフックが伸びます。




線径が細いので耐久性がどうなのかわかりませんのでしばらくはこれで走ってみます。



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